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2012年11月15日 (木)

あのトンデモ本が復刊

12月6日に光文社文庫より刊行される大藪春彦の『餓狼の弾痕』。
1994年4月に角川書店より刊行され、97年8月に文庫化されました。今回で二度目の文庫化となります。
ジャンルは著者が得意とするハードボイルド、ハードアクションなのですが、実は本作、「トンデモ本」(文字通り、とんでもない内容の本のこと)として知られています。
どこがとんでもないのかというと、同じ場面が延々と続くのです。箇条書きにすると、こんな感じです。

金銭強奪組織「オペレーション・ヴァルチャー」というものがあり、その実行部隊が
1・ワルい金持ちの家に侵入。なぜかどの金持ちも愛人とお楽しみ中
2・ガードマンを殺す
3・金持ちから金を奪う
4・見せしめに愛人を殺害(しかも爆弾で)
5・次のターゲットの情報を聞き出す
6・金持ちの家から脱出する

始めから終わりまで、ほぼこの展開がずっと続きます(唯一違うのは襲う金持ちの名前だけ)。
初めて読んだ時は、衝撃的でしたねー。多分この本を読んだ誰もがそう思うでしょう。

この本を読んだのは、今から10年ぐらい前です。当時、大藪の著書を読み漁っていた時期でした。どの著書も秀逸なハードボイルドだったので、本作も同様だろうと思っていたのですが、それが見事に裏切られたのです。
もし今、大藪春彦に興味を持ち始めていて、何かしら著書を入手しようと思っている方がいたとしたら、絶対にこの本はおすすめしません。何しろ大藪ファンの中でも、賛否両論となっている本ですからね…。
一説には本作を執筆していた頃(93年頃?)の大藪は、脳がおかしくなっていたとも言います。確かに正常な脳だったら、とてもこんな内容の小説は書けないでしょうしねぇ。
ちなみに本作の後に執筆していた『暴力租界』(大藪の死により未完となりました)も、同じ展開が続くもので、こちらも賛否両論となりました。

まさかその問題作が復刊されるとは思わなかったなぁ。ある意味、光文社を尊敬しますよ…。
もしかしたら『暴力租界』も復刊されるかもしれないですね。

なお、私は彼の著書で読んでないものがまだ沢山あります。各出版社に「もっと復刊してくれー」と嘆願します!

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